岐阜提灯とは

岐阜の自然と伝統的技法が生んだ提灯

岐阜提灯は、岐阜県美濃地方の薄く高品質な美濃和紙と、岐阜の豊かな自然が育んだ竹を主原料に、清涼感のある秋草や風景などが描かれた繊細優美な火袋が特徴の提灯です。
江戸時代から現代まで受け継がれた伝統的技法により作られる繊細で美しい提灯は、日本にとどまらず海外でも高い評価を得ています。

岐阜が誇る伝統的工芸品

伝統的工芸品とは、国が特に指定した工芸品のことで、製造工程の主要部分が手工業的(手作り)であるか、伝統的な原材料・技法を用いているか、などの厳しい審査に合格しなければなりません。300年以上の歴史のなか、日本の伝統美を受け継ぎ発展しつづける「岐阜提灯」も、平成7年4月に伝統的工芸品に指定されました。

偲ぶ気持ちを込めてひとつの提灯を作り上げる

岐阜提灯は、今も昔と変わらない技法を使い、数多くの工程を経て職人の手によって作られています。組み上げた張り型に極めて細い竹ヒゴを螺旋状に巻き、絵柄を摺り込んだ薄い和紙や絹を寸分の狂いが無いように張り、補筆や絵付けを経て、ようやく岐阜提灯は出来上がります。
大切な命が迷わずに帰ってこられるように、張師・摺込師・絵師たちが丁寧に想いを込めて仕上げた岐阜提灯には、心安らぐ優美な灯りがともります。